令和7年6月1日に歴史ある北海道陸上競技協会の会長という重責を拝命いたしました。その責任の重さに身が引き締まる思いでございます。
すでに報道で伝えられていますが、当陸協で事務職員による資金不正流用が発生しました。陸上競技を愛する選手とその保護者、家族の皆さま、指導者、大会を支える審判員やボランティアの皆さま、支援いただいていているスポンサーの皆さま、サポーターの皆さま、すべての方々からの信頼を著しく損なう行為であり、断じて許されるものではありません。さらに、陸協の財務は極めて厳しい状況です。第三者委員会からは、この事態を招いた背景には、組織全体の統治体制、ガバナンス、意識の欠如がもたらした「構造的な失敗」と報告書をいただいています。
私の会長としての第一の使命は、失墜した信頼を回復し、陸協の再生を成し遂げることです。そのためには組織の透明性を高め、ガバナンス・コンプライアンス体制を抜本的に見直すとともに、歳入の確保と経費の適正化に全力で取り組み、健全な財政基盤を確立してまいります。陸上競技にかかわるすべての皆さまからの信頼あればこそ、選手強化・育成という陸協本来の取り組みを効果的に進めていくことができます。道のりは厳しいですが、皆さまのお力をいただきながらこの難局を乗り越え、北海道の陸上競技が再び力強く発展できるよう、全身全霊をかけて取り組んでまいる所存です。
以下、北海道陸協としての運営の基本方針や地方陸協との連携強化などの取り組みについて述べさせていただきます。